Lab Notes
WordPressを使わない選択:カウンセリングサイトを静的HTMLで作った理由

アトリエさぼてん合同会社のコーポレートサイトを公開しました。オンライン心理カウンセリングの事業サイトです。
このサイト、WordPressを使っていません。ホームページ制作というとWordPressが当たり前になっている中で、あえて静的HTMLを選びました。その判断の理由を書いておきます。
更新頻度が低いなら、WordPressは重い
まず考えたのは、公開したあと誰が何を更新するのか、ということでした。
このサイトで変わっていく可能性があるのは、コラム記事とお知らせくらいです。サービス内容や料金は頻繁に変わるものではありません。月に何度も更新するブログメディアならWordPressが向いていますが、そうでないなら話は変わります。
WordPressを入れると、本体とプラグインの更新、バックアップ、乗っ取り対策が発生します。サイトを持っている限り、ずっと続く作業です。 年に数回しか更新しないサイトのために、この保守を背負うのは割に合いません。
静的HTMLならPHPが1行も動かないので、構造的にほとんど攻撃されません。表示も速い。管理画面がない代わりに、心配することも減ります。
では、コラムはどう更新するのか
とはいえ、コラムは増えていきます。ここが静的サイトの弱点です。
記事を1本足すには、記事ファイルだけでなく、一覧ページ、トップページの最新記事欄、サイトマップの4箇所を書き換える必要があります。手作業でやると、必ずどれかを忘れます。
そこで、記事の情報を一覧ページに集約し、そこから他の3箇所を毎回まるごと作り直す仕組みを組みました。1箇所を直せば残りが自動で追随するので、反映漏れが原理的に起きません。整合性を検査するコマンドも用意して、公開前に必ず通すようにしています。
管理画面の代わりに、仕組みで担保する。 静的サイトを選ぶなら、ここを用意できるかどうかが分かれ目だと思います。
相談をためらう人のための設計
技術の話ばかりになりましたが、いちばん時間をかけたのは設計のほうです。
心理カウンセリングのサイトを訪れる方の多くは、相談すると決めていません。「こんなことで相談していいのか」と迷いながら見ています。だから、急かす表現や強い言葉は逆効果になります。
問い合わせ導線も、フォームと公式LINEの2つを用意しました。フォームに書くのは重い、という方でもLINEなら送れることがあります。逆に、LINEに個人アカウントを晒したくない方もいます。どちらか一方しかないと、そこで諦める人が出ます。
ひとつ気をつけたのは、LINEを選んだ方への導線です。公式アカウントは友だち追加してくれた人にしかメッセージを送れません。しかも表示名はニックネームが多いので、フォームの誰なのか照合できない。そのままだと連絡が取れなくなります。フォームの送信後、サイト、LINEのあいさつメッセージ、この3箇所で「お名前を送ってください」と案内する形にしました。
公開して終わりではない
画像はすべてWebPに変換し、構造化データとサイトマップも公開時点で用意しました。Search Consoleへの登録とサイトマップ送信まで済ませています。
このあたりは「あとでやろう」になりがちですが、後回しにすると結局やりません。公開作業の一部として組み込んでしまうのが確実です。
制作したサイトはこちらからご覧いただけます。ほかの制作実績はWorkにまとめています。
ホームページを作りたいけれど何から相談すればいいか分からない、という段階でも大丈夫です。事業の状況をお聞きして、必要なものを一緒に整理するところから始めます。お問い合わせからお気軽にどうぞ。
